当院長書籍のご紹介
【患者が知っておくべき脊髄損傷リハビリテーション】(幻冬舎)
現在の医療制度や診療報酬体系のなかで一貫したリハビリテーション治療が最も受けにくいのが頚髄損傷患者です。リハビリテーション医療の現状を多くの事例をもとに書いた書籍です。一般向けであり、脊髄損傷リハビリテーションの医学専門書ではありません。脊髄損傷以外の脳卒中、パーキンソン病などの神経難病リハビリテーションなどについても多くの紙面を割いています。日本医療機能評価機構の訪問調査の経験等も踏まえて、リハビリテーション専門医療機関としてのあるべき姿を示した点では一般の方だけでなく医療従事者にもお役に立つのではないかと思います。
【「老い」を受け入れる】(日刊現代)
AI技術の進歩や統計資料からなる効率性重視の現代医療に疑問を投げかけ、「健康」が数値化され個性を失った「医療」から人間らしさを取り戻すための全人的医療のためのヘルスリテラシー入門書。「老い」に抗うのではなく、いったん「老い」を受け入れることにより、自分に見合った医療に出会うことができます。疾患別診療ガイドラインには治療の適応だけで中止基準が示されていないため、効果不明の治療が延々と継続されている現実があります。現在医学の現状を社会学や哲学的視点からも考察しています。過剰診療、ポリファーマシー(多剤併用による薬害)、終末期医療、DNAR,ACP、および介護施設などにおける健康管理上の諸問題などは、多くの医療・介護従事者にも一定の共感が得られています。
【親の介護を考え始めたら読む本】(幻冬舎)
少子高齢化社会に向けて2025年度を目途に計画された我が国の「医療再編」と「地域包括ケアシステムの構築」ですが、その中核機関として設置されたのが地域包括支援センターです。しかし、多くの市民はその実態をよく知りません。また、2000年に家族介護の救世主として始まった公的介護保険制度ですが、介護(予防)サービスの種類、医療保険との関係などあまりにも複雑すぎてわかりにくい制度になっています。介護保険の手続きや利用の仕方、介護認定審査会の実態、介護給付と予防給付の違い、地域包括支援センターの役割など、医療現場や久留米地域包括支援センターでの実例を交えながらわかりやすく説明した一冊となっています。