福岡県介護予防支援センターでは、高齢者の運動器機能を計測するために運動機能評価指標を統一し、マニュアルを作成しています。

運動器機能評価マニュアル

(PDFファイル/5.4MB)

What can be learned from exercise function evaluation

運動器機能評価からわかること

握力

何がわかりますか?
  • 「物を握る手の力」がわかります。
  • 全身の筋力を代表する指標のひとつです。
弱くなると何が困りますか?
  • 瓶や飲み物のふたを開けられない。
  • フライパンや鍋が持てない。
  • 洗濯物のカゴが持てない
  • 掃除機が運べない。
どうすれば予防でき、握力を強くできますか?
  • 瓶やフライパンを持つ(料理をする)。
  • 布団の上げ下ろし
  • 洗濯物をもって運ぶ
  • 畑仕事で道具を使う

普段の生活から、手を使うことが大事です。

開眼片足立ち時間

何がわかりますか?
  • 「バランスの良し悪し」がわかります。
  • 足の「力」も反映します。
短くなると何が困りますか?
  • 歩幅が狭くなる(歩く速さが遅くなる)。
  • 段差や階段で足があげられない。
  • 転びやすくなる。
  • 立って靴下などが履けない。
どうすればよくなりますか?
  • まずは、足の力を強くする。
  • 片足や継ぎ足などのバランス練習を取り入れる。
  • 足の指をしっかり動かす。

普段の生活に、バランス練習を取り入れる。

30秒立ち座り回数(CS-30)

何がわかりますか?
  • 「足の力」がわかります。
  • 体力も反映します。
少なくなると何が困りますか?
  • 歩けなくなる(歩きが不安定になる)。
  • 床から立てなくなる。
  • 階段や坂道がのぼれなくなる。
  • 長く歩けなくなる。
どうすれば強くなりますか?
  • 立ち上がり運動やスクワット運動
  • ステップ運動

普段の生活を活動的にすることも重要です。

3m折り返し歩行(TUG)

何がわかりますか?
  • 「歩く力」がわかります。
  • 立つ、歩く、方向転換するという総合力が
    必要です。
遅くなると何が困りますか?
  • 横断歩道が渡れなくなる。
  • 活動範囲が狭くなる。
  • 人との交流がなくなる。
  • 体力が弱くなる。
どうすればよくなりますか?
  • 足の力を強くする。
  • バランスをよくする。

普段の生活を活動的にすることも重要です。

長座位体前屈

何がわかりますか?
  • 「体の柔らかさ」がわかります
  • 腰痛予防に重要です。
かたくなると何が困りますか?
  • 腰やひざを痛める。
  • けがをしやすくなる。
どうすればよくなりますか?
  • 時間をかけたストレッチ
    (お風呂上りが効果的)
  • ストレッチは息を止めずに。

日々の継続で体は柔らかくなります。

運動器機能評価基準値

項目 性別 優れている やや優れている ふつう やや劣っている 劣っている
握力 男性 33.1kg以上 29.3~33.0kg 25.4~29.2kg 21.0~25.3kg 20.9kg以下
女性 22.5kg以上 20.0~22.4kg 17.7~19.9kg 15.0~17.6kg 14.9kg以下
開眼片足立ち 男性 23.8秒以上 9.6~23.7秒 4.8~9.5秒 2.7~4.7秒 2.6秒以下
女性 23.8秒以上 9.6~23.7秒 4.8~9.5秒 2.7~4.7秒 2.6秒以下
3m折り返し歩行 男性 7.4秒以上 7.5~9.0秒 9.1~10.9秒 11.0~12.9秒 13.0秒以上
女性 7.5秒以上 7.6~8.9秒 9.0~10.1秒 10.2~12.7秒 12.8秒以上
30秒立ち座り回数 男性 22回以上 18~21回 15~17回 11~14回 10回以下
女性 22回以上 18~21回 13~17回 9~12回 8回以下
長座位体前屈 男性 51cm以上 41~50cm 31~40cm 21~30cm 20cm以下
女性 51cm以上 43~50cm 35~42cm 24~34cm 23cm以下

市町村ならびに介護予防事業のご担当者様へ

福岡県筑後地区介護予防支援センターでは、介護予防事業者の皆様を対象にした運動機能評価に関する研修会を実施しています。

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